相談事例6-⑦ 職場でのパワーハラスメント 69 【相談内容】 入社して5年、今の職場に移って3年目です。職場は商品管理で、課長の下に私も含めて8人の課員がいて、皆ベテランの課員です。季節性のある商品もあり、仕入れ又は生産の管理、在庫管理など商品ごとの個数管理に追われています。季節繁忙期には商品の出入が激しく、私は個数把握に手間取ることもあり、個数の間違いを指摘されることもあります。そのようなときに、課長は皆の前で、大声で私に「2年間もやっていてなぜそんなことができないのか?できないんだったら辞めてしまえ!」「何回同じことを間違えるんだ!みんなの迷惑を考えろ!」というような罵声を浴びせます。 これはパワハラではないですか。どうしたら良いでしょうか。 【相談回答】 職場におけるパワーハラスメントとは「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されること」です。パワハラにあたるのかどうか、即ち、「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」かどうかは、常に判断の難しいところです。しかし、部下にパワハラと感じられること自体が既に問題です。2020年6月に実施された改正労働施策総合推進法では、パワハラ防止対策として、 ① パワハラの相談窓口の設置 ② 相談した従業員に対する不利益な取り扱いの禁止 などを企業に義務付けています。 あなた(相談者)の会社にも相談窓口が設置されている筈です。 相談することで不利益な取り扱いを受けることはありませんので、まずは会社の相談窓口に相談されることをお勧めいたします。
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