相談事例5-⑧ アパートの入居者の騒音被害について 59 【相談内容】 木造2階建て6住戸の賃貸アパートの1階に2年ほど住んでいるが最近引っ越してきた隣家の住人の深夜の洗濯機、掃除機の騒音、たまには友人が泊まりに来てその話し声に悩ませられている。相談者は仕事の関係上早朝に出勤する必要がある。隣家とは良い関係でいたいので解決方法を教えてください。 【相談回答】 マンションやアパートのような集合住宅にはいろいろな生活パターンを持った住民が一つ屋根の下で生活しています。良好な近隣関係を維持するためにはお互い生活パターンを尊重しつつある程度の騒音、振動等についてはお互いが我慢することが求められます。(受忍限度といいます) お尋ねの件についてはまずは、大家さん(管理会社)に話してアパートの住人全員の総意として隣家の人に注意してもらいましょう。それでも改まらない場合には直接話し合うのも一つの方法ですが、通常賃貸借契約書には貸主(大家さん)には借主に対して住居としての通常の使用を保証しており、また禁止事項として借主は他の住民に対して騒音等の迷惑をかけない旨の条項があります。極端な場合は契約解除をして退去してもらうことも契約上は可能となっております。直接交渉よりはあくまでも大家さん(管理会社)を通じての解決をお勧めします。 【補足説明】 集合住宅での近隣にかかわる紛争では、極端な場合を除くと「受忍限度」を超えた状態かどうかが問題になります。裁判、調停による解決の方法もありますが、「労多くして益少なし」となりかねずやはり「お互い様」の精神で話し合い決着をお勧めします。
元のページ ../index.html#60