相談事例1-⑦ 定年後の資産運用に関して 11 【相談内容】 確定拠出年金(企業型DC)では「先進国に特化したファンド」(※)と「定期預金ファンド」に投資しているが、今後を展望して見直しを行いたい。アドバイスをいただきたい。 (※)「先進国に特化したファンド」は米国60%で米国株に重点を置いている。 【相談回答】 1. 資産運用の基本的な考え方から現在の運用状態を評価 『長期・分散・低コスト』を念頭に置いた運用を行うべき。 「分散」という観点では、「世界全体の株価に連動する投信」が望ましい。 「先進国に特化したファンド」は米国株に偏重している。地域性としては、今後の成長地域であるアジア(中国、インド、東南アジアなど)に重点を置いたものの方が望ましい。 また、分野的には、新型コロナによる産業構造の変化をも考慮して、オンラインビジネス・ネットビジネスを技術面、製品面でサポートできる企業群をターゲットとしたい。 低コストという点では、すでに低コストの「インデックスファンド」を選択されているので、特に申し上げることはありません。 2. 今後の金融リスクから運用資産選択を考える 現在の世界は「超金融緩和」状態にあり、有り余るマネーが金融市場に流れ込み、新型コロナによって政治的・経済的に危機的な状態にある現状にあっても、株価(米国・日本)は続伸を続けるという「異常な状態」にあると考えます。(➡ 世界の金融資産規模はGDPの6倍に達すると言われています)
元のページ ../index.html#12