武田駿悠さん生の時に定置網に一度乗せてもらったことがあったんです。その時の第一声が「カッコいい」でした。ちょうどカジキマグロが獲れたときで、みんなで力を合わせて仕事をしている姿が本当にカッコよくて、そのころから僕の憧れの職業は「漁師」となりました。さらに中学1年生の時に大型定置網船が新しくなり出港する光景を見て、「いつかこれに乗って仕事をする!」と憧れが決意に変わりました。祖父は反対をしたのですが、どうしてもなりたかったので、その反対を押し切って漁師になりました。祖父も体を壊してしまい、入れ違いの形になってしまったのが残念。 漁師をやってみて感じるのは本当に親の実家が和田地区にあり、祖父が漁師をやっていて小学3年力のいる仕事だということ。18歳のときより筋肉が10㎏ほど付きました。仕事をしながら体つくりもできるなんて最高じゃありませんか? さらに、海の季節を魚の揚がる種類で誰よりも早く感じられることは漁師ならではの特権ですね。旬の魚はやっぱりおいしいので!母 漁師の働く時間は、大体朝5時から8時まで。あとは自由です。自分自身で時間を決められるので集中して仕事ができますね。終わってからは網仕事をしたり、夏には潜ってサザエ獲りをしています。意外と下手で見落としが多いですけど(笑) 先輩方はもっと欲を出せ、とか、ガツガツ獲ってこいとか言ってくれて。僕だけが20代なのでいろんなことを教えてくれたり気遣いをしてくれています。皆さんに見守られて漁師ができていると感じています。一人の仕事でもありながら、周りの方の支えが大きい漁師という最高の仕事。ゆくゆくは自分の大きな船を持って、自分のようにあこがれを持つ次の世代に、魅力を伝えていきたいと思っています。1998年小浜市生まれ[漁法] 大型定置乗組員・素潜りしゅう先輩と海が育ててくれる!海に生きる人たち。08ブリ4000匹が揚がったときは、水揚げに丸一日かかったそう獲る人
元のページ ../index.html#8