石堂弘志さん1962年大阪府生まれ株式会社えがみ専務取締役和妻タイミングなくして珍味なし!株式会社えがみ高浜町事代1-57 90770-72-1205が高浜町出身で、結婚したときに妻の実家の店が本当に忙しく、何千食もの料理を提供するためにその間だけ手伝おう!と高浜町に住み始めたのがきっかけで結局そのまま住みついていました。何よりも海がきれいで、何時間でも見ていられるくらい海が好きなんです。高浜の海の魅力に惹かれたんでしょうね。海好きだからか、今は魚の仕入れ担当をしています。加工品を作ろうと思ったきっかけは、へしこ(鯖の糠漬け)でした。初めて食べたとき塩辛い、と思い食べやすい商品ができないかと考えるようになりました。ノルウェー産の鯖を使ったものは、まだ食べやすかったのですが、これを国産の鯖でなんとかしたいと考えたことがが、「ねりさば」の開発のきっかけでした。へしこは酒のアテとしてはもってこいの商品ですが、県内需要がほとんどです。そこで県外でもへしこを食べてもらうために、食べやすく調味料を加えディップ形式のものにしたのが「ねりさば」でした。そのまま食べるというよりもアンチョビのような一味加えたいときの調味料としての使い方がもってこいです。さらに地元で、泳ぐと海の中がきらきら光るように見えることから「金アジ」と呼ばれる小さなアジを、塩のみを使い作った「金のアジ」はおつまみや子どものおやつとして人気になりました。取れる時期や大きさ、脂の乗りなど、バランスが良いアジが獲れる時期にだけできる貴重なものです。これまでいくつも新しい商品を作ってきましたが、国産にこだわったのも、調味料をあまり入れないのも、根本にあるのは「安心」です。そして、地元の味に食べなれてもらうことで魚が「安心」の味となります。これから、さらに高浜で揚がった魚介だけを使った商品を増やしていくと、もっと「安心」を届けられると思います。はもと加工販売所高浜町塩土1 90770-72-484723田地区にある私の家では、漁師をしている父、父の漁の手伝いはせず別の仕事をしている母、それが当たり前でした。ですが、嫁ぎ先の高浜地区は漁師の嫁は漁を手伝うのが文化なので、夫の漁の道具を直す手伝いをしていました。昔から、漁師や魚を目にする機会も多かったので、漁師の夫を支えるのが私の役目だと思うことは自然なことでした。「はもと加工販売所」が完成するにあたって、前身の加工場の人たちが声をかけてくれて、せっかくなのでやってみようと働き始めました。魚は小さい頃から食べていますし、新鮮で美味しいのはわかっていますから、その魅力を少しでも伝えたいと毎日仕事をしています。今は肉を選ぶ人も多いですが、肉って自分ではさばくことができないですよね。その点、魚は自分でさばくこともできるし、調理法だってたくさんあります。それ以上に、魚と一括りに言いますけど、魚種はそれこそ限りなくありますし、それぞれに味が違うし美味しくなる調理法も違うから、奥が深いですよ。季節のによっても全然違います。さばく時点でいろんな形にできるのも魚の魅力で、上手くさばけると優越感に浸れたりして、毎日楽しみながらできる仕事です。それに夫の獲ってきた魚を私がさばいて付加価値が付いた商品を見て、買ってもらったら一番うれしいです。この仕事を通じて自分の目標ができました。タコ漁師の夫のタコを使ったタコ焼きは美味しいと評判をいただいていますが、ここで作っている商品や今朝獲れた魚を使った漁師メシの食堂を開きたいって。漁師町の小さな食堂のようなイメージで、高浜の魚は美味しいということを伝えていけたらって思っています。つくる人
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