教育旅行年報データブック2024_S
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509666001121200745215201958,2456,44364,6882学年6.5%2816③姉妹校交流2023201920232,6073692,9769.3%1,9061,0362,9424.5%海外教育旅行合計④その他2019202325,6146,45132,0658822991,1813.7%5192237421.1%【中学校 31件】学年合同3.2%3学年90.3%323322②語学研修202320195,0703,3448,41426.2%6,0352,3228,35712.9%グラフ-1 海外修学旅行の実施学年(件数)【高等学校 158件】1学年3.2%学年合同8.2%3学年3.2%2学年85.4%グラフ-2 海外修学旅行の実施月(件数)35高等学校 158件30中学校 31件252015104月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月表-4 旅行目的(複数回答可)(人数)①修学旅行年度高等学校中学校計人数構成比202317,0552,43919,49460.8%201949,7852,86252,64781.4%※2019年度調査にあった選択肢「語学研修以外の研修」、「留学」、「対外試合」を今回から外したため、それらの人数は表から外し、構成比を計算し直した。※複数のカテゴリーを学校が重複選択している場合は、集計上も重複カウントしている。このため、各種別計は、重複カウントをしない「海外教育旅行合計」を上回る。教育旅行年報「データブック2024」  27 修学旅行や語学研修なども含めた海外教育旅行の件数・人数は、P26・表-3の通り。①実施学年 中学校では第3学年、高等学校では第2学年での実施が圧倒的なのは、コロナ禍前と同様だ。しかし、2019年度で2.7%だった高校の「学年合同」が、今回8.8%(14件)ある。内訳は、1・2学年合同が7件、2・3学年合同が6件、3つの学年合同が1件だった。コロナ禍で中止になった学年と本来実施の学年を同年度で行ったケースがかなり含まれていると推察される(グラフ-1)。②実施月 コロナ禍以前では、実施のほとんどが私立校である中学校は時期が分散し、高等学校では全体の約3/4が10月~12月での実施であった。今回調査では、かなりそれに近い形に戻っているが、中・高とも、2月や修学旅行は元々非常に少なかった3月での実施が多かった。実施時期決定段階で、コロナ関連の規制や制約が徐々に弱まっていくという見通しの下、年度最終時期に実施するという判断をしたのではないかと思われる(グラフ-2)。③旅行目的 今回の調査では、2019年度調査からの変更として、「語学研修以外の研修」、「留学」、「対外試合」という選択肢を外した。複数回答可である点は変わらない。表-4では、今回調査と2019年度調査を併記した。 「修学旅行」の人数は、高校は今回17,055人で、2019年度49,785人の約1/3の数にとどまっている。元々ほとんどの実施が私立である中学校では2,439人と、2019年度2,862人から約15%減にとどまっていることが注目される。基本的に全員参加制という修学旅行において、旅行費用の大幅な上昇がある状況で、修学旅行実施基準の制約のある公立と制約のない私立との違いを反映している数値と言える。 一方、募集型を基本とする「語学研修」では、高校で5,070人と2019年度6,035人からの約15%減。中学では2019年度2,322人を大きく超える3,344人となっている。費用面の上昇は修学旅行同様でありながらも、コロナ禍で実施できなかった学校、保護者、生徒の若いうちに海外に行きたい、行かせたいという強い意志を感じる。 「姉妹校交流」は、「語学研修」や「修学旅行」との複数選択が多い。学校同士の長期・短期の相互留学や、留学先の学校の生徒宅へのホームステイ、オンラインでの交流などの総合的な交流の一環として行われることが多く、異文化理解といった面でも非常に大きな実りをもたらすものと言える。④訪問国・地域 中学・高校を合わせた訪問国・地域の修学旅行の延べ件数(P28・表-5)では、コロナ禍前に1位の常連だった台湾が3位になっていることが注目される。台湾は日本に近く、費用も安くて親日的ということで、特に公立高校の修学旅行先として多くの学校が訪問し、2014年度実績調査から長らく1位だった。しかし、コロナ禍後の円安及び海外旅行諸費用の上昇により旅行費用が上がり、修学旅行実施基準による旅行費用の制限等があるため、公立高校の海外修学旅行の実施が難しい状況となったため、台湾が順位を下げている。修学旅行先としては元々私立が中心のオーストラリアが1位(2019年度4位)、シンガポールが2位(2019年度2位)となった。修学旅行先として高い評価をしていた学校が、旅行費用の上昇に悩みつつも、両地での教育効果を考えコロナ禍明けで復活させていると考えられる。 4位(2019年度3位)となったマレーシアは、シンガポールと組み合わせてジョホールバルを訪問する形が多いが、円安の進行と費用面全般の上昇から、マレーシアのみを行先とする修学旅行も注目されている。10位の韓国は、当協会の調査では2013年度実績まで長らく1位だったが、両国間関係の悪化もあり、中国とともに大幅に減少していた。しかし、このところの関係良化もあり、また公立高校の海外修学旅行実施基準内でも実施できる可能性も高いこ海外・訪日教育旅行の実態とまとめ[中学校・高等学校]

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