教育旅行年報データブック2024_S
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14236105-7-1-43--5--600%※実施率は、国内修学旅行実施校985校に対する割合%※実施率は、国内修学旅行実施校985校に対する割合表-11-1 班別自主行動場所上位10順位前々回前回今回12345678910※総回答数は964件※テーマパーク内等の施設内での班別行動は対象としていない。※奈良市内から京都市内といった班別行動の場合、奈良市内と京都市内の両方にカウントしている。表-11-2 班別自主行動のタクシー利用班別自主行動実施校804校(583校)情報の収集(書籍、インターネット)班・学級・学年での話し合いしおりの作成事前発表会訪問先との連絡外部講師による講演オンライン講演等まとめの作成(掲示物、冊子、新聞等)学級での話し合い・発表学年での話し合い・発表授業公開等での発表外部へのオンライン発表(単位:件・%)行動場所件数京都市内東京都内奈良市内長崎市内那覇市内鎌倉市内金沢市内横浜市内神戸市内広島市内4551186959482117161413※( )内は前回調査タクシー利用校331校(236校)利用率41.2%(40.5%)構成比47.212.27.26.15.02.21.81.71.51.3グラフ-9-1 事前学習の内容(複数回答可)と実施率グラフ-9-2 事後学習の内容(複数回答可)と実施率184校184校134校134校78校78校19校19校102030405060708090100386校386校礼状作成134校134校106校106校5校5校102030405060708090100852校852校844校844校723校723校757校757校515校515校 11 国内修学旅行実施の課題・問題点 10 事前・事後学習縄への修学旅行が戻った傾向を反映して増えている。3位奈良市内、4位長崎市内は上位に定着している。7位となった金沢市内はコロナ禍前はランク外であったが、北陸方面への修学旅行が定着し、10位内を維持している。 班別自主行動を実施した学校のうち、タクシーを利用した学校は、41.2%(前回40.5%、前々回24.1%)で増加傾向が続いている。タクシーの使用場所は、京都市内259校(78.2%)が圧倒的に多い。班別自主行動の実施場所ごとのタクシー利用校数と利用率は、京都市内259校(56.9%)、奈良市内38校(55.1%)、那覇市内6校(12.5%)長崎市内7校(11.9%)と続く。京都市内では、オーバーツーリズムによって公共交通機関が混雑し、計画通り見学できない心配から、6割近い学校がタクシーを利用した。他の地域でも、ドライバーが引率することにより、見学先を案内付で効率よく巡れる点や、大人が同行することによるコロナ感染やトラブルの防止としての利点も合わさり、タクシー利用率が上がったと思われる。 修学旅行の中で育む資質・能力を明確にし、生徒の「主体的・対話的で深い学び」を実現するには、各教科や総合的な学習の時間などとの関連を図りながら行う、事前・事後学習が重要である。 グラフ-9-1、9-2では、各学校が実施した事前・事後学習の内容をまとめた。また、今回の調査では、事前学習では「オンライン講演等」、事後学習では「外部へのオンライン発表」を選択肢に追加し、「その他」を外した。 事前学習(グラフ-9-1)では、「情報の収集(書籍、インターネット)」86.5%(前回86.4%、2018年度96.9%)、「班・学級・学年での話し合い」85.7%(前回89.5%、2018年度は項目設定なし)、「しおりの作成」73.4%(前回81.6%、2018年度90.5%)が中心に実施されている。「情報収集」や「しおりの作成」は減少傾向にあり、行程確認や見学先の事10  教育旅行年報「データブック2024」前調べは授業外で各自が行った上で、「班・学級・学年での話し合い」といった生徒相互の対話的な学びに時間をより割り振っていると思われる。また、「訪問先との連絡」13.6%(前回19.1%、2018年度29.6%)、「外部講師による講演」7.9%(前回11.3%、2018年度12.8%)、「オンライン講演等」1.9%を実施している学校も一定数あり、訪問前から現地とのつながりを強めて、現地での行動に対し、生徒の関心をより高めるような工夫をしている。 事後学習(グラフ-9-2)では、「まとめの作成(掲示物、冊子、新聞等)」76.9%(前回73.1%、2018年度27.9%)、「学級での話し合い・発表」52.3%(前回59.7%、2018年度33.4%)、「学年での話し合い・発表」39.2%(前回38.0%、2018年度16.5%)を中心に実施されている。また、「授業公開等での発表」10.8%(前回15.6%、2018年度5.9%)など、学年の枠を超えて情報発信をする学校も見受けられる。学習指導要領の改訂により、総合的な学習の時間や各教科と関連づけて進められるようになったため、事後学習に取り組む件数は増加傾向にあると思われる。 今後、これらの例のように、ねらいを明確にした事前・事後学習に取り組み、修学旅行を通して「主体的・対話的で深い学び」が実現されることを期待する。 2023年度に国内修学旅行を実施した中学校985校のうち、課題や問題点について記入した学校は275校あった。P11・表-12では、記入された課題や問題点を、「安全・健康管理」、「教育的効果」、「経済的負担」、「旅行先・旅程」、「その他」の5つに分類し、主なコメントを抜粋掲載している。 「安全・健康管理」については、台風、豪雨、地震などの自然災害の増加による交通機関への影響を懸念するコメントがあがっている。コロナやインフルエンザなどの感染症

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