実施しない(230校)28.3%実施しない(177校)26.8%全体813校実施した(583校)71.7%国公立660校実施しない(53校)34.6%私立153校実施しない(136校)14.5%実施しない(104校) 班別自主行動場所(P10・表-11)は、今回も京都市内13.1%が1位で、構成比が47.2%(前回50.5%)と突出している。京都への修学旅行が多いことに加え、狭い範囲内に神社仏実施した(483校)閣、体験施設、買い物・飲食場所等の施設が豊富で、鉄道・73.2%実施した路線バス等の交通手段も便利で、生徒の興味関心に基づく(688校)班別自主行動に適していることの表れと言える。86.9%実施しない 東京都内は今回2位と、コロナ禍前と同じ順位に戻った。(32校)6位鎌倉市内、8位横浜市内も、首都圏への修学旅行の増21.6%実施した加にともなって順位を戻してきている。5位那覇市内も沖(100校)65.4%全体940校実施した(804校)85.5%国公立792校私立148校実施した(116校)78.4% 9 班別自主行動グラフ-8 班別自主行動実施率【参考】前回調査(2022年度)ナ禍以前から毎年1位になっている。中部は、富士山周辺と金沢市に人気がある。近畿では、コロナ禍ではランク外となっていたユニバーサル・スタジオ・ジャパンが復活しランクインしている。中国では、広島平和記念公園、宮島・厳島神社がコロナ禍前後でも継続して1・2位を占めている。四国は、コロナ禍前は愛媛・高知の見学先も入っていたが、本州に近い徳島と香川の見学先が多くを占めている。関東・近畿・九州・沖縄は、順位は変わっても、コロナ禍前後で主な見学先はほとんど変わっていない。 都道府県別旅行先の詳細P12-13の表-13を見ると、一部地域では、コロナの影響を受けて変更した旅行先をコロナ禍前に戻さずに、都市部を避けて近隣県などで実施した傾向が見て取れる。そのため、コロナ禍前には入っていなかった見学先が、前年度に続きランクインしている地域も多い。 班別自主行動実施率(グラフ-8)は、全体で85.5%となり、前回71.7%、前々回42.3%より増えた。コロナ禍前の2018年度が89.1%、2019年度が91.0%であり、実施率がコロナ禍前に戻りつつあることが分かる。 ただし、高校(全体86.3%、2018年度85.3%)より、班別自主行動実施率の回復傾向が少し鈍いのは、中学は5・6月実施が多く、コロナが5類に移行したのはGW明けだったため、コロナ感染の対策や不安等から、全体行動のみにしたと考えられる。昼食時等での感染不安が懸念される班別自主行動の実施について、慎重であったのだろう。 班別自主行動の良さは、生徒達がお互いに関心を持ったテーマを話し合い計画し、班のメンバーと協力して行動することにより自主性が養われることだ。また、現地での予期せぬ問題に対し、どう考え対処するか解決する力を育てることができる。実施後には、実際の行動での気づきや学びを、班のメンバーや他の班との対話を通じて共有し、理解が深められ、学習指導要領で示されている「主体的・対話的で深い学び」に結びつく取り組みとなる。8 教育旅行年報「データブック2024」なっている。感染症対策としての1室あたりの人数減の定着に加え、京都などを中心に教育旅行を受け入れていた旅館の廃業やインバウンド客向け宿泊施設への転換といった要素が一部あると思われる。 「民宿・ペンション」は0.6%(前回2.8%、2020年度7.4%、2018年度.1.8%)と減少している。コロナ禍の期間は、都心部を避けて山梨や長野等に方面を変更し、民宿・ペンションに宿泊する学校が増えていた。しかし、行先がコロナ禍前の方面に戻ったことと、食物アレルギー対応の難しさや後継者不足などから、修学旅行の受入れを辞退する施設が出てきたことが大きな要因と考えられる。 その教育的意義からも人気がある「農山漁村でのいわゆる民泊」は、3.0%(前回1.2%、2018年度5.0%)と微増となった。コロナ感染不安や受入家庭の高齢化等により、受入地域や受入人数が減少したが、コロナ禍明けからその多くが再開し、増加傾向となっている。ただ、各地域の受入数そのものはコロナ禍前より減少していて、以前のような受入数を確保できる地域が少なくなり、近隣地域や広域で連携しての受入れに取り組む地域も出てきている。 「自治体所有・公共施設(青少年自然の家等)」は1.7%、「車中泊・船中泊」は0.4%、「その他(宿坊・研修施設・コテージ)」は0.6%と、いずれも前回から微増となった。旅行費用の抑制のため、宿泊費の安価な施設を利用しようとしている意図が読み取れる。 P9の表-9、表-10では、同じ公園内にある施設などは1つにまとめて集計した。また、「〇〇市内」等はカウントから外し、施設名が書かれている見学先のみ集計した。 1位は奈良公園で、コロナ禍において日数や見学箇所を減らす等の変更があった時でも多くの学校が見学先として選んでいて、長年にわたり人気を維持している。2位清水寺、4位法隆寺、6位金閣寺は、前回、前々回においても10位内に位置している。上位10位のうち、奈良と京都の神社仏閣等が7箇所、上位20位には12箇所入っており、見学先が両府県に集中していることが顕著に現れている。 コロナの影響が減少し、都市部への修学旅行復活やテーマパークの入場制限が緩和されたことで、東京ディズニーリゾートが3位、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが5位となっている。併せて、9位国会議事堂、11位東京スカイツリー、15位浅草と、コロナ禍の前々回は21位以下であった東京都内の見学先も復活傾向にある。 11位広島平和記念公園、17位長崎平和公園、20位ひめゆり平和祈念資料館など、太平洋戦争に関わる施設が20位以内に入っている。広島平和記念公園と長崎平和公園はコロナ禍前の2018年度はランク外であり、修学旅行において平和学習が以前より積極的に行われていることが分かる。 地域別見学先上位5(P9・表-10)を見ると、全地域ともに順位は変わっても、コロナ禍の影響の残る前年度に人気の高かった見学先がランクインしている。 北海道は、函館市内の見学先やルスツリゾートなどコロナ禍前のランクに戻りつつあり、2020年に開業したウポポイも前年に続き上位に入っている。東北は、中尊寺がコロ(4)見学先について
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