『UMIKARA』をどう盛り上げていくか、外部プロデューサーの方々が高浜町に入られたんですが、「もっと地元の人たちと話をしたい」との要望があり、地元で動いている若手、として自分が呼ばれて話す機会をいただきました。そうしているうちに、この活動自体が行政と切り離した方がいいのでは、となり、「高濱明日研究所」が誕生しました。このネーミングを聞いて楽しそうだ、と思いましたよ。最初は5人でスタートをして、徐々に地元の人を増やしていこうと思っていました。といっても、全員が仕事を持ちながらの参加で、ある意味サークル的な活動でスタートしています。 で、何をするか、なのですが、拠点整備や商品開発なども進めつつ、一番したかったのがイベントでした。キーワードは〝子ども〟。子どもたちが「高浜に帰ってきたい」と思ってくれるような内容にしたくて、でもそれを実施している大人たちが楽しんでいる姿も見せたいと思って。 「高濱明日研究所」の活動での一番の魅力は、いろんな人に出会えることです。知り合ってその瞬間に何かが始まるわけではないですが、結果的に何かにつながっていくというのを実感しています。以前から県内外問わず関わる人を増やしたいと思っていましたし、これまで関わってきた人たちが「高浜はいいところ」と言ってくれても、どこか半信半疑でもあったんです。でも関わっていくうちに本当なんだと思えるようになっていきました。 今は小学生と一緒に商品開発も進んでいます。まだまだ「高濱明日研究所」ではやれることがあります。一つでもできたら期待感は高まっていきますし、ワクワクしていくと思うんです。ガチガチの組織じゃなく、ゆるくつながっていくことで誰もが参加できる組織を目指していこうと思っています。人に出会える環境が活動の最大の魅力高浜町で生まれ育った人たちは、高浜町に戻りたいと思っている人が多い。何かをしたい、でも何をすればいいかわからない。そう考えて足踏みするくらいなら、彼らのように一歩踏み出せばいい。そのときはじめてみえる景色がある。地元を愛しているから、その行動はいつも明るい。彼らの思いにUIターンのヒントが隠れている。Yuki Tomitaストラクターや商工会勤務を経て、2020年には高濱明日研究所所長に 83冨田雄生さん1981年高浜町生まれ。22歳から高浜町に戻り、イン
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