高浜Days2024
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「実は、いつ始まったか誰も知らないんです。第○○回とかって言うでしょう。この花火大会はそれがないんです。ただ、8月1日というのは決まっていますから、この日が近づくとみんな浮足立ってきますよ」。 高浜花火大会の歴史は誰も知らないという事実。いつしか生まれ、いつしか高浜の人にとっての〝夏のイベント〟になっている。通常花火大会は週末に行なわれるが、この花火大会は平日であろうが8月1日。町を挙げての一大行事の一つだ。「物心ついた頃には既にあって、子供の頃は友達とワクワクして待ち遠しかったですね」。若狭高浜観光協会事務局の武村享導(たけむらたかみち)さんは生まれも育ちも高浜町。花火大会には10年ほど前から関わっている。「これまでは見る側に立っていましたが、今度は運営側。どれだけ皆さんに喜んでもらうかを意識しています」。このときは高浜町内の民宿も予約で一杯に。翌年の予約をして帰る常連客も多いという。町の人の楽しみだけでなく、観光客も楽しみに待つイベントにまで広がった。「とにかく広いんですよ。これほどの広範囲で見る花火大会は見たことがありません」。花火を手掛ける業者も驚くほど、この花火大会の特長は〝見る範囲が非常に広い〟ところ。若狭和田海水浴場から城山海水浴場までの約4㎞に渡る浜辺で楽しむことができるから、人混みの中で見るのではなく、ゆったりと鑑賞できる。さらに浜茶屋もこの日だけは夜営業も行なうので、屋台村が立ち並ぶ風景はいつもの海水浴場とは違う気分。海上の台船から打ち上げられる、広範囲に広がるスターマインや水中花火は圧巻の一言。浜辺からも近28こんなに贅沢な花火大会はあるだろうか。全長4kmに広がる海岸線すべてが特等席。ゆったりと砂浜に腰を下ろして風に吹かれながら夏の風物詩を楽しんで。8月1日は町が浮足立つ日。若狭高浜花火大会

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