子供の頃から海が好きでしたし、町に対して何か役に立てることはないかと資格を取得しました。会社を経営していますから、救護所に来るのは主に土日で、船に乗ってパトロールを行なったりしています。 小さい頃の思い出は大人になってもずっと残っています。高浜の海に来て楽しかった思い出をずっと持っていてほしいから、事故が起きないように最善を尽くしています。よく発生する離岸流は10分で沖に流されてしまうので、一瞬も気を抜くことができません。 一番は何事もなく一日が終わること。皆さんが笑顔で家路に着くこと。私たちが監視することで海水浴に来られているお客さんが安心できているのがうれしいですね。 少林寺拳法を教えていまして、救助のことも覚えようと心肺蘇生の講習を受講したら「救護員」の資格も付いてきまして。せっかく覚えたし、何かに生かせないかと思っていたときに、皆さんから誘ってもいただき、水難救助員会に入りました。救護員になって22年経っていますから、平日に海を見に行くと無意識のうちにキョロキョロしてしまいます。 海難救護員はいわば〝ひと夏のチーム〟。活動も人命救助で意識も高く、いい関係が築けていける場所です。夏が終わっても何カ月かに一回はみんなで会いますしね。引退した人もいますが、次々に新し人も入ってきます。この仲間は自分にとっての〝宝〟です。自分のライフワークにもなっている感じです。ひだか のりあきひらた ひろあき高浜町水難救助員会副会長高浜の海を安全に過ごしてもらうため、有志で集まった海難救助員。愛する海のために彼らはひと夏の想い出を守り抜く。日高規晃さん平田寛明さん高浜町水難救助員会副会長小さなときの想い出を楽しいものにするためにひと夏の仲間たちは自分にとっての宝 「人命救助」
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